つらい大掃除:モノと訣別するために助っ人を呼んだ友人の話

友人に、40代を手前にした独身美女がいます。外で会う分には全くそれとはわからない感じなのですが、親しくなってみると、細かい部分で「あれっ…汚い?」というものが目立ちました。例えば服の隅にいくつもシミがついていたり、バッグの中身がめちゃくちゃだったり。

次第に打ち解けて「実はモノが捨てられなくて困っている。助けて欲しい」と相談を受け、自宅に行くと、いわゆる汚部屋の一歩手前…と言う感じでした。足の踏み場もなく部屋を占領しているのは、幾重にも積み重なった雑誌と本、新聞にフリーペーパー、無数のチラシ。紙媒体のものがほとんどでした。これを玄関分・廊下部分とまとめて収集場に持っていく頃にはとっぷりと日が暮れていました。

来週末もまた来るよ、と別れたのですが、彼女は疲労困憊して見えました。私と言う助っ人を得て、勇気を振り絞り大量の紙モノを捨てたものの、彼女にとってはやはり断腸の思いだったのでしょう。実は私自身も若い頃は似たような性格だったのでわかるのですが、他人の目にはゴミに見えても、ためている本人にとってはそうではないのです。そこをあえて、他人を呼ぶことでモノと訣別していくことを選んだ彼女の勇気と克己心を、私は心から尊重したいと思いました。

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