父親が他界して10年が経ちました。

父が亡くなって初めの一年は、父の遺品がそのままであっても気にならなかったのですが、数年経っても洋服も作業デスクもそのまま置いてあることを疑問に感じ始めました。

父は、自宅での仕事も多かったので書類や作業用品や部品なども多かったのです。趣味の釣り道具や登山用品も手入れもされず、ただそのまま置いてあるだけでした。

父親の洋服タンスを開けてみると、新品の下着や靴下もそのままあってどうして処分しないのか母に聞いてみました。もしかすると、寂しいのかな？とも思いましたが母はすっかり忘れていたようで新しい下着などは親戚に配り始めました。

父が着ていた古い洋服や下着は何故か母が着ていて驚きましたが「勿体ない」との返事だけでした。母は口には出しませんが、父がいた空間を壊したくないんだと思います。

もうすぐ十三回忌だというのに、自宅には父の物がそのまま置かれていますしお墓にも行っていろいろお話しているみたいです。

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